◆6季目を迎えた車坂のナチュラル生酛◆
蔵人の筧(かけひ)浩人が郷里の石川県宝達志水町にて「無農薬・無化学肥料」で栽培した五百万石を100%使用。
木桶で酛摺りを行い、蔵付きの乳酸菌を取り込みました。
今年も酵母は1401(金沢酵母)を採用。冷蔵で半年貯蔵後の出荷です。
生酒は特に本数に限りがございますので、お早めに!
完熟バナナやイチゴ、スミレを思わせるパウダリーな香りに、乳酸由来のバターっぽさ。白檀、ニッキなどの香木のようなニュアンスをほのかに感じます。
生酒らしく厚みのある飲み口で、たっぷりの旨みと生酛らしいソリッドな酸が凝縮感のある第一印象。後口にはぶどうの皮のような渋みがあり、まだ少し若さを感じさせます。蔵付き酵母による複雑さ、生熟成による味幅の豊かさはさらなる熟成も楽しめそうな一本。
冷酒では酸のアタックがやや強めに感じます。室温に近づくにつれて柔らかさが増していき、燗ではまとまりの良い味わい。温度帯による変化もお楽しみください
■藤田晶子杜氏の思い
□お酒のこと
車坂の山廃が定着する中で、山廃のもとになった造り方は「生もと」だから、「生もと」ができるようになったら、もっと上手に「山廃」がつくれるのではないか?そして、理論的には山廃よりキレイなお酒ができるのではないか?ということをちょっと前から考えていました。
そうだ、大阪には木桶を作ってくれるウッドワークさんもあるしな・・・よし、やろう!木桶の半切り桶にこだわった理由は、毎年使うごとに木桶に乳酸菌が住み着いてくれないかな、と。何十年後にはそこに蔵オリジナルの乳酸菌が住み着いて、蔵付きになったらいいなと思いました。そして、どうせなら酵母も無添加でやってみようと。
□お米のこと
以前から無農薬栽培や自然栽培に興味がありました。近代の酒造りは近代の農業(米づくり)と密接に関わって、製造方法や設備などが生まれてきました。これからの近い未来を見据えた時に環境などに配慮した酒つくりも必要になると思います。
そんな時に蔵人である筧さんが石川県宝達志水町でお米も作られていて、有機栽培の経験もある・・・じゃあ、やろう!無農薬、無化学肥料で作られた五百万石です。
■なぜ半切り桶を木にするのか
生酛・山廃造りで重要な役割を担う乳酸菌。
果たして彼らは蔵のどこに住んでいるのか。
菊正宗酒造さんの調査によると、乳酸菌の中でも長細い桿菌は毎年違ったパターンを示すが、丸っこい球菌は20年間ずっと同じ。
ではその球菌はどこにいるのか?と蔵中を探してみると、壁や柱などではなく、半切り桶の中に棲みついていたそうです。
そこで藤田は今や唯一職人の技が残る堺のウッドワーク(藤井製桶所)さんへ。作ってもらった半切り桶で毎年生酛の酛摺りを行って、乳酸菌の入居を募集しています。
■筧さんのお米
車坂生酛の原料米・五百万石は、
能登半島の付け根にあたる石川県羽咋郡宝達志水町でつくられています。
蔵人の筧さんは能登の蔵を渡り歩いてきたベテラン蔵人。
夏場はここで農家をしており、有機栽培の経験もあります。
今回の五百万石も「生酛をやるからには無農薬・無化学肥料栽培米で」という
藤田のこだわりに「杜氏だからやるんだよ」と応えてもらいました。
■鴨川志野さんの手ぬぐい
藤田がファンだった経緯で車坂の手ぬぐい制作をお願いした
京都の手ぬぐい作家・鴨川志野さん。
厳冬の造りの時期に泊まり込みで取材に訪れ、
酒造りの様子を見事に描き切っていただきました。
商品規格データ
| 原材料名 |
米(国産)、米こうじ(国産米) |
| 原料米名 |
五百万石100% |
| 精米歩合 |
65% |
| アルコール度 |
17.3度 |
| 日本酒度 |
+3.9 |
| 酸 度/アミノ酸度 |
2.0/1.6 |
| 使用酵母 |
1401号 |
| 杜氏名 |
藤田晶子 |
※酒質データは代表値であり、製造ロットにより変動する場合があります。